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理系出身者が選ぶ強い理系大学とおすすめの進路にいついてー理系人生の教科書ー

2019年10月18日  2021年3月7日 

理系に強い大学とは

日本の大学の数は、800個近くあり、大学には全入学時代になりつつあります。その様な中で、理系大学はどこに行けばいいの?。そういう疑問はあると思います。そして、大学ごとに大学の特色をアピールしていて、偏差値が低くても就職率100%だったり、海外留学プランがあったりします。今、少子化時代なので、国立大学でも倍率1倍を下回ることがあり、どこの大学も学生を捕まえるために聞こえの良い言葉ばかりをならべて、学生を誘惑しています。大学も営利団体となりつつあるので、『入りやすいのに楽しくて高度な教育を受けられて就職できる』とお買い得感を出して学生を囲い込む方法を使ってきます。当たり前ですが、楽に入れて高度な教育を受けれて希望の就職が出来て世界で活躍できる。なんてことはありません。大学からの甘い勧誘に騙されて将来の可能性を潰してはいけないのです。

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 例えば、「偏差値」を見てみると、首都圏の大学の方が偏差値が高くて入りにくい傾向があります。しかし、偏差値は一種の指標にしかすぎません。本当に大切なことは、卒業の時に希望の職に着けるかどうかです。そこで本記事では、学生が希望の職に就くことが出来るか?また、その時に学歴が下駄になるか足枷になるか。という観点で『強い大学』を判断して紹介します。そして、『理系』という人生を歩く上で、『大学入試』が全てではなく、勉強を継続すれば『チャンスは何回もある』ということを知って欲しい。

大学というシステムについて

大学について、大学入試を経験した保護者や先生は多いと思いますが、大学院を含めた理系大学のシステムを理解してる大人は多くはありません。大学入試が大きなイベントとして認知されていて、大学入学後の進路や就職についての情報はブラックボックスとなっています。そこで理系として上手に生きるため、罠にハメられないため、理系の大学選びのために大学のシステムについて簡単に説明します。

 理系の大学をでて、企業で研究や開発職として働くためには、修士以上への進学(大学院進学)が必須になります。中堅大学で6割くらいの大学院進学率、上位大学では9割近くが大学院に進学します。また、その時には大学院試験をまた受けなければいけません。言い換えれば大学院入試の時に、またチャンスがあります。そして最後に出た大学院が最終学歴として、就職のときに大きな影響を与えることになります。それを考えて強い大学への進学をお勧めします。

詳しくは『理系の大学院について』を読んでください。

強い理系大学, おすすめ


大手企業からベンチャーまで自由に就職先を選べる大学

最強の理系大学郡

 就職先に全く制限を受け無い強い理系大学は、旧帝大(東京、京都、東北、九州、北海道、大阪、名古屋、金沢)や東工大、筑波大学、広島大学があります。私立大学では、早稲田大学、慶応大学、東京理科大学が良いです。これらの大学に入れば、理系としての知識を得て十分な卒業研究ができます。また、大学院までを卒業することが前提ですが、大手企業の『研究職』への就職の可能性があります。一部の大学を修士課程に進学する時には、学部の成績がよかった生徒は推薦が使えるので、楽にそのまま大学院に進学できます。

 当然ですが、高い偏差値の大学の方が努力が出来る人間がいる確率が高いのです。高い偏差値だから勉強しか出来ない変な人間しか居ないということもありません。常識を持ち合わせている人がほとんどです。ダメなヤツもいるし、凄いヤツもいる。ただし、努力ができる人間である確率は高いです。


中堅の理系大学郡

少し偏差値が足りない場合は、千葉大学、神戸大学、同志社、立命館が良いでしょう。もう少し足りない場合は、国立大学(国立大ごと偏差値の差はありますが内情は変わりません)、中央大学、明治大学、青学を選びましょう。これらの大学に進学することができれば、大手企業への就職の時に、学歴フィルターで選考に進め無いということはありません。大手企業への就職を考えた時に、最低限のボーダーはクリアしていると考えて良いです。

 理系分野(化学,物理,生物,機械,情報)を勉強して理系の職業につきたい人は、上記の大学に無い大学はオススメしません。私立大学は、パンフレットや広告に力を入れています。また、”入りやすい”という印象を与えて受験者を増やしています。(私立は、そうしないと潰れてしまうので)
理系大学
私立大学では、「特色のある授業」といって、面白そうな授業を展開しています。しかし、特色のある授業が学生の将来に活きることはほとんどないでしょう。面白いだけです。綺麗な校舎があって立地も良いです。授業で使う実験室も綺麗に見えます。
 しかしながら、研究を行うための実験室は、必ずしも充実していません。本当にレベルの低い大学では、最低限の研究設備すらありません。授業の実験と研究の実験は全く別物です。
 私立大学の一部の先生は、非常に優れた業績をあげています。一方で、優れた業績は、上位国立大学で作った業績がほとんどで、定年後に私立大学で余生を過ごしていることもあるので注意が必要です。
私立大学の先生も頑張ってはいますが、学生として行くにはオススメしません。

入りやすい=少ない努力=価値が低い ですので、就職の時に明確な差別を受けます。しっかり勉強して上位の大学に入るようにしましょう。

入試に失敗してしまった人は、この記事を最後まで読みましょう。


本当に賢い理系大学の歩き方

 理系の大学の歩き方としては、学部から良い大学に入るという方法と大学院から大学を変える方法があります。一般的には、目的の大学に行くために『浪人』という方法が選択されがちです。浪人することは、就職が一年遅くなり、社会人になるのも一年遅くなり、給料も一年分貰えないという損失になります。とは言っても旧帝大クラスに学部から入れるのはごく一部の人間のみ。受験を経験した人間ならその難しさがわかると思います。ではどうしたら良いのだろうか。


Q. もし偏差値が足りなかったら浪人すべきか? A.いいえ。とりあえず大学に入学し、良い大学院を目指しましょう。

 それについてですが、浪人するなら低い大学でも入った方がいいです。研究開発職に進みたい理系学生は、大学院に進学することが必須です。その時に、大学院入試があります。つまり、理系には大学院入試という2回目のチャンスがあるわけです。大学受験で思い通りでなかった人は、大学院入試に向けて大学四年間をしっかり勉強をして過ごせば良いだけのことです。大学2年くらいで基礎レベルの授業が終わったら、大学院の入試問題を取り寄せて、それの勉強と対策をすれば良いのです。しっかり実力が付くし、しかも勉強の内容が、将来の仕事でも使う内容です。

大学院とは何かについてはこちらのリンク先を必読
 下の図に研究職に就職するための一般的な流れの図を示します。上位大学の研究室に入るチャンスは何回もあります。全員が頑張っている大学受験で良い大学に入ることよりも、ほとんどの人が勉強していない大学院受験で良い大学に入るほうがはるかに簡単ですから。
理系大学

強い理系大学と理系の歩き方のまとめ

 まとめると、高校生は上位大学を目指して勉強しましょう。受験で失敗してもめげずに大学入ってから勉強すればOKです。大学部生は、研究職につきたければ、たくさん勉強して大学院を受験しましょう。修士以上を卒業すれば、研究職に就ける可能性は、どこの大学でもゼロではありません。しかし実際問題として、上位大学を出た方が圧倒的に可能性があります。

大学院について

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コメント

  1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  2. 自分の専攻は土木なのでとても参考になりました。お付き合いのあるいくつかの大手ゼネコンは、巨大プロジェクトでも、東大・京大出身よりもMARCHや地方国立大学出身の研究職の担当の方が多いので驚きでした。
    実は化学の研究職を目指している子供が、今年大学受験で、東工大、早慶に落ちて、東京理科大学工学部に合格しました。私は先の通りの認識なので、現役の理科大で十分かと思っていたのですが、浪人で早慶の可能性があるなら、浪人も考えた方が良いでしょうか。恐らく、浪人したら東工大、早慶のどれかに受かる確率五分五分かなという気がしています。
    院で東工大・早慶を目指すルートが叶わないことを想定しての選択肢として、如何でしょうか。

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  3. 理科大に行くことをお勧めします。
    研究レベルとしては、あまり変わりません。
    化学系に進むなら、確実に大学院試験があります。
    大学院試験で、東大・東工大を目指せば良いだけのことです。
    むしろ、大学院進学の実績を見ると理科大▷旧帝大のほうが
    確率が高いです。

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  4. とても参考になりました。ありがとうございます。
    今年受験で東京理科大学と東京都立大学で進学先を迷っています。理系は国公立との記事を見かけます。どちらが良いのでしょうか。よろしくお願いします。

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  5. 都立大の方が費用が安いです。
    研究レベルは、同じくらいだと思います。
    就職レベルもほぼ同じですね。外部進学は理科大の方が多いと思います。

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